2012年10月24日~25日
休みが取れたので小川山へ行ってきた。
初の一人で、しかもテン泊である。
狙いはもちろん、前回、惨敗を喫したエイハブ船長。
カリッカリのフリクションを期待して。
僕はアップをしっかりしないと指に力がこもってこないので、
この日もちょっと指をいじめるくらいの勢いで
前回と同様、親指岩下ボルダーでアップした。
本当に簡単な課題をちょいちょいかましたところで、
芋岩とかいう岩のマントル3級に目が留まり、
景気づけにぱぱっと終わらそうと思ったんだが
どハマり!なんだかんだと7、8回撃って、
なんならこの課題で1日終わらせてやろうか!?とも思ったけど、
何とか冷静になって敗退した。
ポイっ!!アップにしてはかなりヨレたが、
指は使ってないのでまあよい。
いや、実は本当にけっこう背中にきたので
この後すぐに本命のエイハブへ。
これで打ち込むのは4日目になるのだが、
実はこの課題、やればやるほど好きになってくる。
高いし、やることいっぱいあるし、パワーも必要。
自分の中のいろいろな条件がそろってできる感じに
ワクワクさせられてきたんだけど、
この日は核心といわれるコッペパン取りのムーブをいきなり変えてみた。
一般的な悪い両足からのデッドではなく、
左足をちょっといいところに高く上げて、
それからコッペを取りにいったらバッチリはまった。
しかし、結果からいえばその後のマントルに逆の意味ではまった。
誇張ではなく、あと2ミリ右足が上がっていれば完登できたはずだ。
でも帰宅してからYouTube先生とにらめっこして閃いた。
最後のヒザ乗せからつま先立ちに変える前、
僕はなまじ中途半端にリーチがあるものだから
左上のかなり持ちやすいホールドを飛ばしで取りにいっているのだ。
結果、パツンパツンになってヒザを乗せた時点で腰が落ちており、
かなり腕に負担のかかる状態でつま先立ちになろうと苦労していた。
さらには左足が完全に切れてるのもよくない。
ああ、ちゃんと予習しておけばよかった!
分析終了たぶん10回くらい撃って、そのうち5回くらいは
上部で同じようなことを繰り返していた。
本当に、本当に悔しかったが、これが今の実力だ。
でも面白い課題だなあ、エイハブ。
今でこそこんな感じで振り返ることができるが、
エイハブ敗退後の僕はかなり意気消沈していた。
もうこの時点で指皮はかなり持っていかれていたし、
爪が剥離しかかってる指も数本あった。
こんな状態でもいけるのはやはりマントル。
以前から目をつけていた黒豆石に向かい、
2級、1級、2級のマントル三部作に挑むことにした。
左のマントルは時間切れでムーブ解析に至らなかったが、
この1級完登はエイハブ敗退後だけにかなりうれしかった。
その夜、ひとりテントで焼酎のお湯割りで杯を重ねたが、
黒豆1級の完登がなければ、かなり苦い酒となったに違いない。
実は黒豆完登前から、指皮および爪の剥離はかなり限界に近付いており、
翌朝は靴下をはく行為ですらヒイヒイいうような事態に陥っていた。
かなり撃ちこんだというのもあるけれど、
よくよく考えたら4日前に瑞牆でも同じことをやってたわけだ。
どうりで指皮の消耗が激しかった。
そんなわけで「おうちに帰ろうかな」と一度は決めたのだが、
課題によってはトライできるのでは?というすがるような思いで
朝イチで向かったのが石楠花遊歩道エリア。
狙うは、足技一本の扇子2級だ。
まさか登れるとは思っていなかったので、
これもかなりうれしかった。
なんだかんだとこのまま帰るのは忍びなく、
まだ見ぬ屋根岩ボルダーを見学にいくなどして、
そのまま小川山一人旅を終えた。
今年中にもう一度行けたらいいなと思うけど、ちょっと分からない。
あ、そういえば初めて金峰山荘の風呂を利用したけれど
安いし、かなり気持ちよかった。
指が痛くて、頭がろくに洗えなかったけど!《トライ/小川山ボルダー》
■1日目
【芋岩】マントル3級×
※マントル返してから落ちた。これ難しい
【哲学岩】5級◎ OS
※本当は横の3級がやりたかったが、打ち込んでいる人がいた。
【クジラ岩】エイハブ船長1級×
※次は逃さない。
【黒豆石】右2級○
※2撃。これは簡単に感じた。
【黒豆石】黒豆1級○
※見た目に騙されてはいけない。面白い。
【黒豆石】左2級×
※時間切れ。ムーブ解析ができなかった。
■2日目
【扇岩】扇子 2級○
※以前は歯が立たなかった。
【石の魂】右端5級◎ OS
※たまたま一撃できたが、選択肢が多く、考えさせられる。
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