2016年7月6日

初めに断っておくと、
オレはジムに利便性を求めている。
自宅や会社から通いやすく、
それなりの設備が整っていれば、
P系だろうとT系だろうとこだわりはない。
一度決めたら浮気もせず、
ほとんど他のジムに遠征することもない。
要はそんなに多くを求めていないってことだ。
しかし今年の5月、数年来通い続けてきた
荻窪のB-pumpが移転&新規開店したのに際して、
ショックを受けなかったといったらウソになる。
端的に言えば、人から壁からセットの方針まで
何から何まで一変してしまったからだ。
SNSなどでは賛否両論といった感じだったが、
少なくとも常連の間では否定する意見が
かなり多かったように記憶している。
実際、多くの常連が荻パンの会員を辞め、
他のジムへ移籍したり、難民になったと聞いた。
否定的な意見としてよく聞いたのは、
「課題数が少ない」
「ルーフがない」
「高い位置での核心が多い」
「トレーニング設備がない」
「リーチ&バンバン系が多い」
といった設備やセット方針に関するものから
「お洒落すぎる」
「コレじゃない感」
「金の臭いがする」など、
旧荻パンとのギャップに対する
アレルギー反応のようなものもあった。
オレはといえば、
8月末まで半年会員の期限があるため
「しばらくは様子見」といった感じで、
おそるおそる通い続けたこの約2か月間だった。
そして今、悪くないジムだと思い始めている。
お洒落な雰囲気はオレにぴったりだし、
オレのいかしたムーブを
より華麗に演出してくれる。
壁の高さに関してもだいぶ慣れてきた。
高い位置で核心ムーブをこなす課題は、
岩場が中心のボルダラーには格好の相手。
もちろんクライムダウンはすべきだけど。
壁の高さを生かした
課題の質はとても高いと思う。
指力だけを試されるものは少なく、
ムーブで解決していく課題が多い。
たしかにリーチ系の課題もあるが、
コンペに寄ったセットだと思われるので、
これはこれで楽しむのがよいのではないか。
たまに「ふざけんな」というくらい
ものすごく狭い課題もあって、もっとたくさんほしい。
いまのところ足自由課題がないわけだが、
そういうのは岩場で楽しめばいい。
課題が少ないのはどうかと思っていたが、
ラインが重ならないおかげで
混んでいても集中してトライできる。
また、自分にとって意外なメリットもあった。
課題が量産され続けた旧荻パン時代のように
いつまで経っても3級が終わらないことがなくなった。
自然と上のグレードにも手を出すようになり、
一方でできない課題にひたすら打ち込む時間も増え、
それが良いトレーニングになっているように感じる。
そんなわけで
8月末に会員を更新するかどうかは
まだ決めかねている。
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