2015年3月11日
週末に笠間に繰り出す予定が仲間の都合で中止になったので、
急きょ代休を使って平日にソロで登りにいくことに。
狙いは前回、手応えを感じていた「石器人スラブ」(初段)。
スラブを登りにわざわざ遠出をするなんて、
我ながら渋いオッサンになったものである。
この日の笠間は快晴だったが、
平日ということもあってボルダラーの姿もまばら。
風が強く、今までで一番寒く感じたことを抜かせば、
岩と静かに向き合うにはもってこいの日だった。
掘り出し岩でアップを終えた後、
脇目もふらずに石器人スラブと対峙した僕は
正直、午前中で登り切るつもりでいた。
前回は帰り際のトライだったし、
体力が残っていれば楽勝でしょう、という目算。
ところが、いざやってみると足は乗れない、
ホールドはつまめないと一向に進展の気配が見られない。
結局、前回できたリップ取りに向けて
最後に右足を乗り込むムーブまでも到達せず、
午前が終わってしまった。
経験上、こういう場合は執着しすぎると
どハマりする可能性が高い。
そこでいったんこの課題を諦めて、
前回完敗を喫した「ハングマン」に狙いを定めることに。
正直、得意なはずのマントル課題で
やられっぱなしというのは、寝覚めが悪い。
特に対策も立ててなかったのだが、
とにかく思い切りよくやろうと思ったら
この日はなぜか一撃で完登!
ついでに右返しにもチャレンジすると
こちらも二便でカタがついた。
マントルは奥が深いようで浅い(´Д` )その後はハングマンのすぐそばにあり、
前回はスタートもままならなかった
プラクティス岩の「おかもち」にリベンジを狙ったが、
この日ものっけから大いに苦労した。
これは言い訳だが、サイズ的に苦しい。
1時間以上、シコシコと色々試した結果、
なんとか課題名の由来となっている
“おかもちポーズ”になりかけるまではたどり着いたが、
そこからまったく身動きが取れずに敗退。
出前お届けにはもう少し時間が必要みたいだ。
さて、ほどよくヨレたところで
「石器人スラブ」午後の部である。
おもむろにトライしてみると
午前よりも体が動くことにすぐ気づいた。
ほどなく上部の両乳首をつまめるようになり、
前回できなかった右足の乗り込みにも成功。
すると目の前に第3の乳首が飛び込んできたので、
思わずむしゃぶりつくと、バランスを崩して落下してしまった。
乳首は2つで十分僕の場合はおそらくそのまま立ち上がり、
一気にリップを取りに行くのが正解みたいだ。
そう思ってトライを重ねるのだが、
中間部はおろか序盤で足を踏み外すことも多く、
安定して乳首取りにいくことができない。
しかし16時を回ったところで、
ようやく自動化に値するムーブが完成。
何度かリップ取りに入る寸前までいったが、
立ち上がる体力が残されておらず、
結局、惜しくも敗退となってしまった。
乳首のつまみすぎで左人差し指の爪は割れ、
指皮もごっそりもっていかれた。
ほかにもいくつか擦り傷を負っており、
つくづく笠間は流血を強いられる岩場である。
ギルやらモランやら、他にもやりたい課題はたくさんあるのだが、
どうやら来シーズンということになりそうだ。
もし近々もう一度来ることがあるならば、
この日、登れなかった課題に粘着し、
血みどろになっても成果をもぎとりたい。
《主なトライ/笠間ボルダー》
【掘り出し岩】4級 ○
※けっこう悩んだ。面白いのでぜひ。
【ハングマン】2級 ○
※左返しと右返しを登った。
【プラクティス岩】おかもち 1級 ×
※カンテ限定課題で何かと我慢を強いられる。スタートホールドに足上がらず。
【石器人岩】石器人スラブ 初段 ×
※リップ取りまでに余力を残しておければ登れるはず。